「パリ20区、僕たちのクラス」

ひさしぶりに、京都シネマに行きました。
観たのは「パリ20区、僕たちのクラス」という、カンヌでパルムドール
受賞した映画。
教師と中学生たちの1年間を描く、ドキュメンタリーのような作品で、授業シーンを軸に、
たんたんと話が進んでいきます。
きれいごとだけでは済まない、教師と生徒の関係。激しいぶつかり合い。
とくに事件が起こったり(いくつかあるけれどそれが主題としては扱われない)、
丁寧な心理描写があるわけではないのに、最後はじんわり感動しました。


ラストシーンは、誰もいなくなった教室の光景なのですが、それを観ていて、
学生は“過ぎ去って行く存在”なのだ、と痛烈に感じました。
学校は“通過点”であり、時間は限られている。
その中で、わたしたちが彼らにしてあげられることは何だろう?と、教師では
ないながらも、教育機関に勤める者として、少し考えてしまいました。
わかりきったことかもしれませんが、この“過ぎ去って行く存在”というのは、
実は大事な考え方のひとつのような気がしています。


それにしても、先生とはなんと素晴らしい仕事であり、また大変な仕事なのか。
まわりにいる先生たちを改めて尊敬しました。すごいことです。本当に。